広小路胡録神社にお宝?!

町内の『氏子虫』様より、情報提供および寄稿をいただきました。

わが市川2丁目町会の氏神様である胡録神社の神殿に飾られている"奉納絵馬"に関する

大変貴重な情報でございます!

 

▼まずはこちらをクリックしてご覧ください。

(奉納絵馬がご覧いただけます。)


 

《これまでのいきさつ》

 

①事件の発端!

 

いつも神社の行事でお願いしている宮司さん(鈴木さん)が,職業柄からか,他所では見られない一風変わった奉納絵馬があることに早くから気づいていたらしいです。われら氏子は,薄暗い本殿の上の方に古い絵が掛かっているぐらいにしか思っていませんでしたが…。

年中行事の神事のあった後の雑談で,神社の文化財として絵馬を相談したところ「調べてみるといいですよ」と,早速,絵馬の研究をしている君津市久留里の大原神社の宮司さんの白熊さんに連絡・鑑定の依頼をしてくださったのです。

7月の初め(3日)暑い日のなか,鈴木宮司さんとともにご足労いただきました。

 

②鑑定人の顔つきが変わった!

 

額を降ろし,多年の埃を払って,本殿の少しは明るいところで見てもらいました。

「おおこれはめずらしいものですね」と身をのりだし、持参の

写真資料集などもあらためましたが,このような絵はほとんどないようです。

「かつてどこかで似た筆致を見たような気がするが」ということで細部を子細に

観察したり撮影して,即断は避けてさらに調査続行となりました。

氏子の中には「お宝だー!」などと叫ぶのがいるから,皆その気になってしまう(笑)


③怪しい痕跡

 

A画のテーマは,天照大神が弟のスサノオの悪行を逃れて岩戸に隠れたため,天界も人界も真っ暗になってしまったので,八百万の神々が一計を用いて岩戸の外でドンチャン騒ぎをやりました.それを不思議に思ったアマテラスが岩の戸をちょっとだけ開けた瞬間です。

普通,このタイプの絵ではアマテラスが全身現れているのがほとんどなのですが,本殿の絵馬では,わずか半身のアマテラスが描かれていて神秘的です.絵師の美的センスがよい!(初日の出だって,最初の陽光がうれしいもの.午前10時半の初日の出なんてだれも拝まないものね--笑)

B完全にプロ絵師の描画技術と筆致.細部まで丁寧に描き込んである。

C絵の右下あたり,火焔太鼓などに金泥や金箔切り散らし,銀などが使ってある(普通の絵馬ではそんな高価な画材は使わない)

Dすごく汚れているせいもあって,周辺のダークな余白などが,一見西洋古典絵画のようにも見える構図のよさ(笑)

Eきちんと絵の修業を積んだ絵師らしいが,年月のうちに消えてしまったのか制作年や署名が見当たらない.おそらく江戸末期から明治初めぐらいの作? 実力ある無名の絵師が江戸時代にはたくさんいたらしいし,今,外国の絵画コレクターに人気があるといわれていますね。

 


④今後の展開は果たして…

 

謎の絵師の名品か.そうでなくても日本全国津々浦々の絵馬ファンの皆さんには,

ぜひ一見の価値があります!

絵馬の域を超えたアートね,とおもいますが、どうでしょう。謎の解決はまだ先…。

 

 (虫のひとこと)

いやあ,皆さんにいろいろ調べてもらったり、

 教えていただいて書きました。ありがとうございます。

 


[ホームページ担当者より]

 

"氏子虫"様、貴重な情報と寄稿を本当にありがとうございました。

 

《重要》

尚、当ページに掲載されております画像および記事の所有権は全て"氏子虫"様にございます。

無断での二次転用および引用は固くお断りいたします。

 

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